赤字を未然に防ぐためのプロジェクト収支管理の実践
目次
プロジェクトを複数抱える企業にとって、「収支の見通しが狂い始める」タイミングを見逃さないことは極めて重要です。
進行中は順調に見えていても、気づけば利益がほとんど出ていない、あるいは赤字になっていた…という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、プロジェクトが赤字化する兆候とその早期発見のポイント、さらにそれらを防ぐための仕組みづくりについて、プロジェクト収支管理ツールの活用事例も交えて解説します。
※ プロジェクトの赤字化リスクや収益性の見直しに関する実践的な対策については、以下の記事もぜひご参照ください。
プロジェクトの収益性を向上させるためのガイド ― 採算性の低いプロジェクトの回避策
赤字化するプロジェクトの共通点
一見スムーズに見えるプロジェクトでも、以下のような要素を抱えていると、利益を圧迫しやすくなります。
-
原価の予測誤差:見積よりも大幅に工数や外注費が超過している
-
契約・要件の変更:追加対応が頻発し、利益率が悪化
-
スケジュール遅延:売上計上が後ろ倒しになり、キャッシュフローが悪化
-
実績集計の遅延:気づいた時にはすでに赤字ラインを割っていた
特に、 プロジェクト進行中の“現時点の実績”が見えづらい 状態は、リスクの温床となります。
表面上は予定通りに進んでいるように見えても、水面下では原価だけが先行して積み上がっているケースも少なくありません。
こうした構造的な“赤字体質”を早期に見抜き、そもそもの見積・契約・運用の前提を見直していく視点が重要です。
早期に気づくために押さえておくべき指標
プロジェクトの赤字兆候を見逃さないためには、以下のような数値を“リアルタイム”でチェックする体制が不可欠です。
| 指標 | チェックポイント |
|---|---|
| 進捗比 vs 原価比 | 進捗50%時点で、原価が70%以上になっていないか? |
| 原価構成の変化 | 外注費や交通費など、想定外の項目が急増していないか? |
| 月次利益率 | 利益率が20%→5%など、大きく悪化していないか? |
| 売上見込みの変動 | 顧客都合による検収遅れなどで売上月が変わっていないか? |
これらを 数字で見える状態 にしておけば、「なんとなく不安…」ではなく、 根拠ある判断 が可能になります。
また、あらかじめ許容できる範囲(閾値)を決めておき、その範囲を超えた案件だけをピックアップできるようにしておくと、担当者の負荷も抑えられます。
スプレッドシートやBIツール、収支管理システムなどを活用し、経営層・現場・管理部門が同じ指標を同じタイミングで確認できる仕組みづくりがポイントです。
赤字プロジェクトへの具体的な対策
兆候が見えた時点での 初動の早さ が、赤字回避のカギを握ります。
以下、代表的な対策例を紹介します。
| 兆候 | 想定される対策 |
|---|---|
| 原価が膨らんでいる | 要因を特定し、追加作業の交渉やリソースの再調整を行う |
| 売上が後ろ倒しに | 顧客と検収タイミングを再確認し、社内でも計上ルールを確認 |
| 工数が想定以上 | タスクを見直し、アウトソースや自動化の可否を検討 |
| 外注費が増加傾向 | 発注フローや単価条件の再精査、契約内容の見直し |
こうした判断を 月次/週次レビュー の中で定常的に行えるようにしておくことが、赤字化リスクを最小化する秘訣です。
ポイントは、対策を一度きりの“場当たり対応”で終わらせず、次の見積やプロジェクト設計に必ずフィードバックすることです。
同じ失敗パターンをテンプレート化して共有しておくことで、組織全体の学習速度を高め、赤字案件そのものを減らしていくことができます。
収支管理システムによる早期発見と先回りの管理の実現
こうした赤字兆候の早期発見と対策には、 プロジェクト収支の「見える化」 が欠かせません。
弊社が提供するクラウド型プロジェクト収支管理システム「LEEAD」は、以下のような形でプロジェクトを可視化・改善へと導きます。
LEEADが実現すること
-
プロジェクト単位の収支をリアルタイムで可視化
-
プロジェクト単位の原価進捗をサマリで把握
-
複数プロジェクトの収支を横断的に集計・確認可能
-
売上や利益、利益率の推移をグラフで把握
例えば、 「利益率が当初計画の15%から5%に低下している」「支出が見込みを大きく上回っている」 といった状況でも、LEEADなら即座に検知。
売上・支出・利益・利益率・工数など、計画と実績の差異を自動で見える化し、赤字化の兆候を早期に把握することが可能です。

(1. LEEAD - プロジェクト管理画面)

(2. LEEAD - ダッシュボード画面)
LEEADで管理することで、プロジェクトマネージャーや経営層が、 数字に基づいた判断 をスピーディに行うことができます。
まとめ
プロジェクトの赤字は、「ある日突然」ではなく、「徐々に進行していた結果」であることがほとんどです。
だからこそ、 その兆候をどれだけ早く・正確に捉えられるか が極めて重要です。
✔️ 数字に基づいた判断ができる環境を整える
✔️ 習慣的にレビューを行い、赤字兆候を早期に発見する
✔️ 属人化せず、組織全体で同じ指標を見て判断する
このような取り組みを“仕組み”として定着させることで、収益性の高いプロジェクト運営が可能になります。
LEEADは、そんな 先行型の収支管理 を実現するパートナーです。
「気づいた時には手遅れだった」となる前に、赤字化のリスクを 先手で打つ 体制を整えてみませんか?
プロジェクト単位の収支管理に課題を感じている方は、ぜひ一度「LEEAD」の導入をご検討ください。
収支の見える化と、判断スピードの向上をサポートいたします。
監修:塩塚 丁二郎
早稲田大学卒業後、野村総合研究所でSEとしてキャリアをスタート。2015年に独立し、IoTスタートアップ、音声アプリ開発を経て、PM支援・SI事業を軌道に乗せる。電子契約サービスCloudContractの実装、運用を手掛け、2020年からはプロジェクト会計・フォーキャストに特化したLEEADを運営。現在はDX・AI領域、カフェ店舗運営など、複数の事業を展開している。
株式会社ETVOX 塩塚 丁二郎