「不採算案件の撲滅」を行う方法

2023/04/13 収支管理 古谷 幸治
「不採算案件の撲滅」を行う方法

皆さんの会社では、不採算案件が見えていますか?

見えていた場合、どのような予防策を取っていますでしょうか?

順調にプロジェクト毎に粗利益をコツコツ稼いでいても、たった1つの不採算案件が経営を揺るがすほどのダメージを与えることは少なくありません。

不採算案件が発生する要因はいくつかあります。

「不採算案件の撲滅」について

上場会社の有価証券報告書には未だに「不採算案件による業績悪化」というニュースが後を立ちません。

大型プロジェクトであればあるほど、プロジェクトにおける赤字リスクは増大します。

今回は 「不採算案件の撲滅のルール化」 についてお話をしたいと思います。

「不採算案件の撲滅」に向けた運用について

  1. 見込み客との交渉・契約・見積もり段階

採算案件を撲滅するためのポイントとしておさえるためには、開発や制作過程ではなく、営業・提案SEがポイントをおさえなくてはいけません。 受注前審査の強化が必要 になります。

そして、 採算が合わない案件を受注しないといった仕組み作りが必要 です。

  1. 受注後のプロジェクトチームの形成段階

プロジェクトマネージャーの採算意識を向上させることや、実行予算作成の段階になります。

  1. 実績進捗+フォーキャスト(見込み着地)の段階

プロジェクトの進捗と同時に社内の工数+外注費の消化状況をリアルタイムに把握することが求められます。 システム開発やweb制作などはオーダーメイドである事が多く、管理・開発プロセスの標準化が求められます。

社員の情報共有意識を高め、他のプロジェクトでどのようなノウハウを得られているか共有することも有効です。これらの仕組みをルール化することが必要になります。

システムだけではないノウハウをもってPDCAで回していくことが重要です。

古谷 幸治

監修:古谷 幸治

公認会計士。大手監査法人、M&Aアドバイザリーファーム、外資系証券会社を経て独立。会計監査、買収合併の会計監査、IPO支援、内部監査支援を経験。証券会社では、上場・未上場企業双方の資金調達、合併買収の実行支援、財務モデルの構築からバリュエーションまで幅広く担当。キャピタルマーケットの経験を活かし、CFO経験も有する。

古谷公認会計士・税理士事務所