収支・採算
- 採算 (さいさん)
- 事業や案件にかけた費用に見合う収益が得られているか、つまり「割に合うか」を表す言葉。「売上 − 費用」がプラスなら採算が合う(取れる)、マイナスなら採算割れ。
- → 詳しく読む(意味・使い方・計算方法)
- 採算管理 (さいさんかんり)
- 製品・サービス・案件ごとに収益と費用を突き合わせ、どこで利益が生まれ、どこで消えているかを把握して改善する管理手法。案件別と時間当たりの 2 つの粒度で見る。
- → 詳しく読む(目標・メリット・計算例)
- プロジェクト収支管理
- 案件ごとに売上と費用(人件費・外注費・経費)を紐づけて粗利を把握し、進行中に着地見込みを更新しながら赤字を防ぐ管理手法。プロジェクト型ビジネスの管理会計の中核。
- → 詳しく読む(進め方 4 ステップ・月次締め)
- 収支管理表
- 案件や事業ごとに売上・人件費・外注費・経費を月別に記録し、利益と利益率を出す表。Excel で始められ、案件が 10 件を超えたあたりが専用システムへ移る目安。
- → 詳しく読む(無料テンプレートと使い方)
- 損益分岐点 (そんえきぶんきてん)
- 売上と費用が等しくなり、利益も損失も出ない売上高。固定費 ÷(1 − 変動費率)で計算する。採算が合い始める「採算ライン」と同じ意味。
- → 詳しく読む(計算式と例)
- 時間当たり採算
- (売上 − 外注費 − 経費)÷ 投入時間。人件費が主な費用のプロジェクト型ビジネスで、1 時間あたりに生み出す利益を案件ごとに比べる指標。要員配置と受注可否の判断に使う。
- → 詳しく読む(計算例と運用ルール)
原価・会計処理
- 個別原価計算 (こべつげんかけいさん)
- 製品や案件ごとに原価を集計する方法。受注制作のソフトウェアや請負案件では、材料費・労務費・外注費・経費をプロジェクト別に紐づけて集計する。
- → 詳しく読む(基礎知識)
- 他勘定振替高 (たかんじょうふりかえだか)
- 仕入や製造原価のうち、販売以外の目的(見本品・自家消費・固定資産化など)に使った分を売上原価から控除して別の勘定へ振り替えるための科目。ソフトウェア開発会社では完成した製品の制作原価を資産へ振り替える際に使う。
- → 詳しく読む(仕訳・損益計算書での表示)
- 受注損失引当金 (じゅちゅうそんしつひきあてきん)
- 受注済みの案件が完了までに赤字になる可能性が高く、金額を合理的に見積れるときに、損失の見込額をあらかじめ負債として計上する引当金。建設業の工事損失引当金と同じ考え方。
- → 詳しく読む(計上要件・計算方法・仕訳)
- 内部売上・内部原価
- 部門間の取引を売上と原価として両建てで計上する管理会計の方法。部門別の採算を見るために使い、全社・連結では消去する。原価の付け替えである他勘定振替高とは別のもの。
- → 詳しく読む(扱い方)
- 研究開発費(ソフトウェア)
- 新しい製品や技術の研究・開発にかかった費用。市場販売目的のソフトウェアでは製品マスター完成までの費用を発生時に費用処理し、完成後の制作費は資産計上する。
- → 詳しく読む(管理・運用方法)
- 売上原価と販売管理費の区分
- 案件に直接紐づく費用(人件費・外注費・案件経費)は売上原価、営業・管理・間接部門の費用は販売費及び一般管理費。区分を誤ると粗利率が実態からずれる。
- → 詳しく読む(判別の工夫)
収益認識
- 収益認識基準
- 2021 年 4 月以後に開始する事業年度から適用された、売上をいつ・いくら計上するかを定める会計基準。従来の工事契約に関する会計基準を引き継ぎ、請負案件は履行義務の充足に応じて収益を認識する。
- → 詳しく読む(工事進行基準との関係)
- 進行基準(履行義務の充足に係る進捗度)
- 案件の進捗度(発生原価 ÷ 見積原価総額など)に応じて、完了前でも収益を計上する方法。長期の請負案件で使い、進捗度を合理的に見積れない場合は原価回収基準による。
- → 詳しく読む(新収益認識基準の解説)
- 原価回収基準
- 進捗度を合理的に見積れない場合に、発生した原価のうち回収が見込まれる額と同額だけ収益を計上する方法。利益はゼロで、進捗度が見積れるようになった時点で進行基準に切り替える。
- → 詳しく読む(受注損失引当金の数値例で比較)
工数・稼働
- アベイラブル
- コンサルティングファームや SES で、社員がどのプロジェクトにもアサインされておらず、次の案件を待っている待機状態。売上のない期間に人件費だけが発生するため、増えると全社の利益を直接押し下げる。
- → 詳しく読む(原因・過ごし方・稼働率の管理)
- 稼働率 (かどうりつ)
- 稼働可能時間のうち、案件に投入して売上につながった時間の割合。コンサル・SES では 80〜90% が一つの目安。10 ポイント下がると人件費はそのままで売上が 1 割以上減る。
- → 詳しく読む(計算式と数値例)
- タイムレポート(工数記録)
- 誰がどの案件に何時間使ったかを日次で記録する仕組み。人件費を案件に配賦する唯一の根拠で、記録がなければ案件別の粗利も稼働率も計算できない。
- → 詳しく読む(ルール策定のコツ)
運用
- プロジェクトコード
- 案件を識別するための番号・記号。工数・売上・費用を案件に紐づける鍵になるため、命名ルール(年度・顧客・案件種別など)を先に決める。社内案件やアベイラブルにもコードを立てる。
- → 詳しく読む(最適な付け方)
- 予算の粒度
- 案件の予算をどの単位(成果物・工程・費目)で立てるか。粗すぎると予実差異の原因が特定できず、細かすぎると入力が続かない。見積の項目と工数の記録区分を揃えるのが基本。
- → 詳しく読む(予実ズレをなくす設計ルール)
用語を実務で使うために
採算・収支・工数の管理は、案件ごとに数字を記録するところから始まります。上場企業 CFO 監修のエクセルテンプレート(収支管理表・収支計画書・予実管理表)を無料で配布しています。